2016年度の学まちコラボに於いて、京北宇津宝さがし会が優秀賞を獲得しました。

京北宇津宝さがし会

2017年3月26日(日)に開催された、2016年度学まちコラボ事業報告会にて、私たち京都精華大学京北宇津宝さがし会が優秀賞に選ばれました。
2016年度も7月から12月の間はほぼ毎月宇津に訪れ活動しました。目に見える成果としては、「京北宇津マップの完成」「京北ウォーキングマップ作成」です。(詳細はそれぞれのページでご確認ください)また、これらの主だった活動とは別に、地域についての資料整理も行っていました。
約5年をかけてこれらの活動をし続け、地域の歴史あるお祭りに積極的に参加するなど、その土地の人たちとの繋がりを深く持ちながら活動し続けた、という点が評価されました。
今回の受賞を励みにして、京北宇津地域に於ける活動に一層の力を注いで行きたいと思います。

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学まちコラボ報告会での様子(撮影:平尾早悠佳さん(京都精華大学職員))

2016年12月3日 子ども絵画教室 活動報告

子ども絵画教室【12月3日】
子ども絵画教室には、21名の子ども達と2名の保護者さんの参加がありました。講師には京都精華大学非常勤講師の田中真吾先生が来てくださいました。自然に落ちている落ち葉や木の枝などを使い、大きなキャンパスにみんなで風景を描くという内容です。
まず午前中は、子ども2~3名と大学生1名でいくつかのグループをつくり、川や小学校へ、石や落ち葉、木の枝などを拾いに行きました。子ども達が何を拾ってくるかと思いきや、流れてきたゴムの破片や小学校の運動場に落ちていた片手だけの手袋、大きな枝なども拾ってきます。子ども達の頭の中ではそのような素材からも絵が描けるという発想だったようですが、どんな絵が完成するのか、私たち学生には全く想像出来ませんでした。

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11時頃にふれあい会館へ戻り、拾ってきたものを大きなキャンパスに配置して、みんなで大きな1枚の絵を描くことになりました。12時にこども達はお昼ご飯を食べ、その間に大学生達はそれらの素材をキャンパスにのり付けするはずでしたが、こども達が配置した素材があまりに大量で、作業が終わりません。そこで、お昼ご飯を食べ終わった子ども達にも手伝ってもらいました。子ども達のクリエイティビティに、私たちが驚かされました。

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午後からは色付けをしました。青、赤、黄色、緑、白の五色から、あまり色を混ぜずに使うという田中先生からの指示に従ったことによって、統一感のある綺麗な絵が完成しました。
最後に、秋の子ども宇津の音探しワークショップ(宇津の声を聞いて音)で録音した音でつくった音楽をバックグラウンドミュージックとして流しながら、みんなでキャンパスの周りをぐるぐる歩き、鑑賞会をしました。音楽はポピュラーカルチャー学部4回生のりくとさんが編集してくれました。自然の音以外にもこども達の声も入っていて可愛らしい音楽でした。

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田中先生は「思っていた以上にいい作品ができた」と驚き、満足していました。
芸術系の学部に通っている私から見ても、今回作られた作品は驚くことばかりでした。年齢を重ねるにつれて現実を考えてしまう私にとっては、子ども達の想像力の豊かさは羨ましくもあり尊敬します。

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尊敬するといえば、今回は4回生の先輩おしぼりさんがいる最後の合宿でした。ワークショップの終了後、子ども達はおしぼりさんの周りに集まり、写真付きのお手紙を渡して、「これまでありがとうございました」とみんなで声をそろえて挨拶をしていました。その後、大きな拍手がわき起こり、おしぼりさんは盛大に見送られました。今までありがとうございました!

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2016年11月12日,13日 ウォーキングマップ作成準備作業 活動報告

京都精華大学京北宇津宝さがし会 活動報告
ウォーキングマップ準備作業【11月12日・13日】

【11月12日】
今回、私たちは地図作成作業のため、今まで行ったことのなかった貞任峠やコスモスパークを見に行きました。コスモスパークでは、今後の活動に活かすため、みんなで「こんなことができるんじゃないか」などたくさんの案を出し合いました。

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その後は世木ダムを見に行くことになりました。「ダム」と聞いてあまり期待していなかったのですが、実際に行ってみると、ダム湖の美しい景色を見ることができ、驚きました。ダムの近くに展望台があるということでみんなで探したのですが、見つけることができませんでした。しかし、山肌の脇にちょっとした階段がいくつかあり、それを上ってみると上からダム湖の美しい景色を一望することができ、素敵な場所を発見したような気持になりました。

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その後は紅葉がきれいな宇野の光照寺に行きました。もみじが赤く染まり、鮮やかな黄色いイチョウがちょうど見ごろで、素敵な紅葉スポットでした。

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そこから「らふ工房」に寄らせていただきました。「らふ工房」では、素敵な木工品や草木染の服、陶器や家具などを販売されていて、店自体の雰囲気もとても素敵でした。さらにカフェ・ギャラリーがあり、今回、私たちはそこでコーヒーや紅茶などの飲み物をごちそうになりました。飲み物はもちろん、それ以外のケーキなどもとてもおいしかったです。ランチなどもやっているので、いつか行きたいなと思います。

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【11月13日】
2日目には、嶽山城の城跡を探すために、みんなで山に登ることにしました。嶽山城というのは、宇津城の出城のことです。場所としては下宇津にあるので、下宇津在住の自治会役員さんに入口の場所を聞き、みんなで登り始めたのですが、なかなか見つけられず苦戦しました。想像以上に斜面が急だったり、斜面自体がコケなどで滑りやすくなっていたり、道が険しかったり、途中で道がなくなったりなど、結局、嶽山城にたどり着くことはできませんでした。
しかし、山の中に波切不動明王を見つけたり、初めて見る植物を見つけたり、美しい山の大事前を体験することができるなど、いい思い出になりました。

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ふれあい会館にいったん戻ったのですが、その後、登山道にあたる部分の山の持ち主である地域の方が、実際に入口まで一緒に行ってくれることになりました。
午前中のチャレンジでは、入口は正しかったのですが、一つ目の分かれ道で反対側に行ってしまっていたため、嶽山城にたどり着けなかったことがわかりました。嶽山城に行く道は3通りあるらしく、今回、その入口の場所を3つとも確認することができたので、次の機会があるときに再度、挑戦しようと思います。

2016年11月13日 クリーン作戦 活動報告

京都精華大学京北宇津宝さがし会 活動報告
11/13 クリーン作戦

  クリーン作戦は、宇津全域で年に1回行われる、住民総出の地域清掃活動です。
朝8時半に栃本のバス停に集合。私たち学生は、地域の人たちと一緒に、栃本・中地間を通る477号線沿いの側溝の泥や草、落ち葉の掃除をしました。

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地域の人によると、側溝の掃除は長年ノータッチだったらしいです。

スコップや鍬を使って、湿った泥を歩道にあげて、そこから一輪車や袋に入れて泥を運び出す作業を一時間ほど繰り返しました。長年たまっていただけあって、泥に栄養があるのか、たまに掘ると虫がひょっこり顔を出したり、立派な草が生えていたりしました。

仕上げに落ち葉や土を風で飛ばし、歩道をキレイにして無事に側溝掃除は終了。側溝がスッキリして地域の方も満足げな表情でした。

また、違う所の側溝の掃除もお手伝いできたら、地域の人とお話ができたり協力して作業できて、楽しいだろうなと感じました。

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2016年度10月15日 秋期 宇津ワークショップ 宇津の声をきいて 活動報告

宇津の声をきいて 【10月15日】

耳を澄ませて生活してみたことはありますか?
私たちの周りにはたくさんの音があふれています。
自然豊かな宇津では、いったいどんな音を聴くことができるのでしょうか。

…ということで今回は、子どもちゃんたちと学生スタッフで宇津の音を探してきました。

今回は、京都精華大学の教員である「おとはかせ・こまつん」こと小松正史さんに指導をいただきながら音探しに出かけました。

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ふれあい会館を出発点に、歩いて行くことのできるおぼそこ川、旧宇津小学校周辺を散策しました。

川が流れる音、枯葉を踏む音、石と石をすり合わせる音、お友だちの話し声…。
工夫して自分で音を生み出してみるなど、次々といろいろな音を発見していく子どもちゃんたち。今まで意識していなかったような音をたくさん見つけてくれました。

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音探しの中で難しかったことは、機材の扱いです。録音機はとても繊細で、録音開始後は、じっとしていなければ、風の音が入ってしまい、いわゆる「ノイズ」となってしまいます。

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そして、録音したい音を逃してしまうこともしばしば。特に虫や鳥の声は、いつ鳴くかがわからないので録音のタイミングがとても難しく、何度も失敗していたチームもありました。

音探しでは、一度聴いた音は、その時にしか聴くことができない、心の中にいつまでも残る大切な思い出のひとつになることを教えてもらえたイベントとなりました。

録音後は、子どもちゃんとスタッフで選んでもらったイチオシの音をおとはかせ・こまつんによる音解説・講評会が実施されました。

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解説・講評会のあとは、こまつんによるピアノ演奏会が開催されました。お迎えに来てくださった保護者の方々も一緒に、こまつん作曲の世界に一つしかない宇津をイメージした曲を披露していただきました。静かに鑑賞するピアノ曲もいいですが、リズムに合わせて体を揺らしたり、歌ってくれる子どもちゃんもいて、笑顔の連鎖がつづく鑑賞の時間となりました。

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今回は、秋の音が主でしたが、ほかの季節ではどんな声を宇津は聴かせてくれるのでしょうか?第二弾が行われるのが楽しみです。

今回、子どもちゃんたちに録音していただいた音は、紡ぎ合わせて世界にひとつだけの曲を作る予定です。その曲を精華ワークショップ絵画教室の展覧会のときにお披露目したいと思っています。

2016年10月8日、9日 京北宇津マップ設置 活動報告

宇津精華大学京北宇津宝さがし会活動報告
京北宇津マップ看板の設置【10月8・9日】
今回は京北宇津マップの看板の設置について報告します。

設置する看板は四つ。場所はふれあい会館、宇津峡公園、中地、弓槻です。
遠目からでも確認できるほどの大きさの看板が完成しました。当日は雨が降ると予報されていましたがサークルメンバーの晴れ女二人の力のおかげで暑いと感じるほど晴れました。

まずはふれあい会館の設置から始まります。看板を立てるためにコンクリートに穴をあけます。約50㎝掘るため地域の方々が作業をしている間私たちは、看板にマップを貼り付けたり、バッテリードライバーでねじを取ったり閉めたりなど経験したことがない作業でも積極的に手伝いました。

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大人が数人いないと持ち上がらないほど重くて大きな看板。セメントが流されるまで支えていないと倒れてしまうため気を抜くことが出来ません。持っている腕は疲れてしまいますがその分完成への期待が膨らみます。そのあとも無事に立っていく看板たち。談笑を交えながらの作業はとても楽しく頻繁に差し入れを持ってきてくださり心配りに感謝しました。

学生たちが何よりも頑張ったのはセメント作りです。一つの看板に作るセメントの量は大きな入れ物に10杯ほどです。砂利、砂、水が入った重いセメントを精一杯練りました。筋肉痛になる学生もいましたがみんな無我夢中になって作業をしていました。2日目になるとみんなコツを掴んだのかスムーズに作業が進みました。少しでも地域の方々の負担が減るように精を出しました。

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無事4つの看板の設置が終わり、締めの言葉のとき「今回は女の子ばかりだったので僕たちが作業しないといけないと思っていたが、思った以上に女の子が手伝ってくれて楽に作業が出来た。」という嬉しい言葉をいただきました。土木作業を手伝う様子が珍しいのかドライバーでねじを閉めるときも地域の方に見守られながら作業をするという事態が発生していました。これからはもっと頼ってもらえるように男女関係なく積極的に行動したいと思います。
さっそく看板を見にきてくださる地域の方や利用している方を見かけて自分たちが作ったものが本当に機能していることに胸が熱くなるとともに達成感がありました。デザインを学ぶ大学にいるため今回の経験は大変貴重なものだと思います。

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今回設置した看板の柱の部分は15・16日に塗ります。
15日は子供ちゃんたちに手伝ってもらい、中地に設置した看板に絵を描いてもらいます。16日は残っている3つをグループに分かれて私たちで塗ります。どんなデザインになるのか楽しみにしていてくださいね!宇津がもっと明るくなるようなデザインで宇津をもっともっと盛り上げていきたいと思います。

2016年9月17日 トークイベントアンケート まとめ

イオン・トークイベント・アンケート結果まとめ
※ アンケートは10人の方が回答してくださいました。

1. 今回のプレゼンテーション・トークを聴いて、良かった・楽しそうだと思う活動内容を最大3つまで選び、理由も教えてください。
子ども写真教室(5) 子どもフェスタ(3) 資料整理(2) ウォーキングマップ作成(3)
地域内看板(1) 夏祭り(5) 明石の松明祭り(3) 精華ワークショップ(2)
音風景散策(1) 絵画教室(1) 案内看板つくり(0)

子ども写真教室 写真に興味がある。
子どもフェスタ 子どもたちが楽しめる。鮎つかみ・いかだが楽しそう。
資料整理 どんな作業をしているのか気になる。
ウォーキングマップ作成 地図つくりは面白そう。宇津へ行きたいと思うきっかけを作ってくれる。
地域内看板 看板があれば便利。
夏祭り 祭りが好きだから。子どもたちが楽しめる。
明石の松明祭り 松明をつくってみたい。
精華ワークショップ 対象が子どもに根付いている。
音風景散策 地域や特徴を知ることができて、かつ今と昔をつなげる企画。
絵画教室 植葉使用が楽しそう。
案内看板つくり 回答なし。

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子どもを対象にした企画に票が多いです。松明つくりをするイベントがあれば参加したいという意見がありました。ウォーキングマップ作成は、これから宇津へ行くきっかけにもなるという意見が多くありました。
2. もし、あなたが京北宇津宝さがし会のメンバーだったら、どんな活動がしてみたいか。具体的なイメージがある場合は簡単に記入してください。

● 宇津の鮎釣りの背景を学ぶ活動
● 狩りをしてみたい。
● 宇津のおばあちゃんレシピ、料理教室
● 京都の町中で暮らす人が宇津まで来るようにしたい。
― 楽しい企画やPRに力を入れて、たくさんの人に来てもらう。
アクセスが悪いので車を所有していない人が宇津に来やすいような環境を作る。
● 短期間の田舎滞在
● 宇津の生き物さがし
● ヤキイモキャンプファイヤー
― 芋を育てて、子どもたちとキャンプファイヤーで芋を焼いて食べたい。
● 農耕
● 民泊体験
― 古民家で地元の生活を体験する。
● 日本の美しい風景、普段とは違う生活などを見たい。
● 訪日外国人を案内する。

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具体的な案や、でたことのない意見もでました。具体案・意見は大きく分けて二つ。対象が地域の人に向いているもの・対象が地域の外に向いているものに分かれています。宇津でこんな企画があったらぜひ参加したいという意見も多く感じられます。

2016年9月17日 トークイベント活動報告

京都精華大学京北宇津宝さがし会 活動報告
トークイベント「わたしといなか」【9月17日】
イオンモール京都内無印良品のオープンスペース「Open MUJI」にて、トークイベント「わたしといなか」が行われました(https://www.muji.com/jp/events/3676/)。宇津地域を市街の人々に知ってもらうとともに、宇津で活動する「よそ者」達が各々の活動について紹介するイベントです。

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会場では宇津の採れたて野菜の販売や、鹿の角を加工するワークショップも行われ盛況。私たち京都精華大学京北宇津宝さがし会は、夕方のトークイベントから参加しました。

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緊張する2年生メンバー。

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宇津銀座プロジェクトのメンバーの方々とは、お互い宇津で活動している事もあり何度もイベントの手伝い等でご一緒していますが、宇津以外の場所で行われたイベントでの交流は初めてでした。出演者側にとっても、宇津でやりたい事、目指しているものをお互いに知る事の出来た大変良い機会となりました。

イベントを観に来てくださった方々も積極的に発言してくださり、過疎地域活性化の大きなテーマである「地域内外の交流」のきっかけを見たような気がしました。素晴らしいイベントにご一緒させて頂けた事を光栄に思います。

ウォーキングマップづくり&明石の松明祭り 内容報告

まち歩き&地図作成作業【8月24日】

今回、私たちは地図作成作業のため、まち歩きを行いました。
普段は車で通る道を歩いて行動することにより、たくさんの素敵な場所を発見することができました。小川にたくさんの魚がいたり、小さな神社や寺、お地蔵さんを見つけたり、おじさんに桂川にいる鳥の種類を教えていただくなど、たくさんの貴重な経験ができました。
まち歩きをしながら、もとからある程度おおまかに作ってきた地図に新たに発見した小道や小さな橋を書き込んでいく作業をしました。
そして、まち歩きから帰ってきた後、「ウォーキングマップ」のような手持ちの地図を作成しました。
地図を作成するにあたって、一番苦労したのは、地図の正しい縮尺と川や道のつながりです。頭ではなんとなくわかっているのですが、それを地図に表すことがなかなかできず、苦戦しました。ですが、みんなとまち歩きの時のことを思い出して、「ここにはきれいな花があったよね」「ここは小道が二つに分かれてたんだよね」と言い合いながら作成していくのは、とても楽しかったです。
手持ちの地図を作ることで、たくさんの発見をすることができました。今までは何も考えずに通ってきた道も、見方を変えるだけで、たくさんの楽しみ方があることも学ぶことができ、まちの人たちともかかわることができました。とてもいい体験になったと思います。
また機会があれば、是非参加したいです。

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明石(あけし)の松明【8月24日】

毎年行われる、明石の松明に今回、私たちも参加させていただきました。
宇津地域はその中でさらに6つの集落に分かれていて、明石はそのうちの1つです。
明石の松明は毎年、8月24日に行われます。明治の最初からあったことははっきりしているそうですが、もしかしたら江戸時代末期あたりから続いているかもしれない、と明石在住の岡本さんは説明してくれました。それほど伝統のある祭りということです。
従来、家ごとに1月から12月まで1本ずつ、松明を作っておきます。それを背丈ほどの竿に取り付けて、家の前の道路側に並べてあげます。それに加えて、各戸で4~5メートルほどの高い竿に、神様に向けてあげる松明を作り、さらには三輪神社に置く松明も作ります。つまり、各戸で14本ずつの松明を作ります。家で不幸ごとがあった年には火が良くないといって、松明を上げません。現在、明石には18軒の家がありますが、今年も、すべての家が参加できたわけではありません。また、松明に使う松を事前に山へ取りに行ったり、割ったり、松明を作ったりという作業が高齢者には負担になり、近年は祭りの規模が縮小してきているとのことです。
30年ほど前までは、三輪神社に奉納した松明が燃え尽きたころからがお楽しみの始まりで、子ども達が金魚すくいをしたり、鮎つかみをしたり、つかんだ鮎をその場で塩焼きにしてみんなで食べたりと、それはにぎやかだったそうです。地域の方は誰でもが盆踊りの音頭をとることができ、踊ったり遊んだりが夜中の12時を過ぎても続いて、その日ばかりは地域の子ども達も大騒ぎしながら夜更かしをして、楽しい時間を過ごしたのだそうです。
松明が並びあげられるのを間近で初めて見たのですが、道路に並ぶ松明の炎の光がとても美しく、感動しました。

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その後、三輪神社を参拝させていただきました。三輪神社は山裾にある鳥居をくぐると、数十メートル先にご神木の杉の木を囲う玉垣があるだけで、神殿も社務所もないシンプルな社です。
以前、女性がお参りをしたときに鳥居の奥に大蛇がいて追いかけてきた、という言い伝えがあり、しばらくは女人禁制とされていましたが、現在ではそれは迷信だということになっているそうで、この日は女性の私たちも入らせていただきました。
貴重な経験をさせていただきました。今日の体験はきっと忘れないと思います。
来年は、この伝統ある祭りを維持していくために、準備や運営に私たち学生が少しでも尽力できればと考えています。

2016年度 宇津夏祭り 内容報告

京都精華大学京北宇津宝さがし会 活動報告
宇津夏祭り納涼の集い【8月15日】

宇津地域の最大の行事である「宇津夏祭り納涼の集い」が、2016年8月15日に宇津峡公園にて開催されました。祭りの詳細は、私たちが作成したチラシにあります。

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私たち、京都精華大学京北宇津宝さがし会のメンバーは、今年から夏まつり実行委員会にも加わり、本格的に祭りの運営に関わることができました。

祭りの前日である8月14日に地域に入った私たちは、『わたあめ』の機械を確認し、その後はわたあめの袋に絵を描いたり、夜店の看板を作成したりと準備を整えました。

8月15日は、夏祭り当日ということで朝から当日に必要な備品などを旧宇津小学校の倉庫から夏祭り会場である宇津峡公園まで運搬。午後からはその備品を設置したり、テントを建て屋台の準備を始めました。前日に作った看板がうまく付かなかったりと小さなハプニングもありましたが、祭り本番までに全ての準備が完了しました。準備途中から雨が降り始め、どうなることかと思いましたが、無事に雨も止み祭りが開始しました。

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今年は、鮎の塩焼き、わたあめ、ヨーヨーの3つの屋台を出店しました。自治会の方の方にも手伝いにも行き、ギリギリの人数で回しましたが、特に失敗もなく、適度に私たちも祭りを楽しむことができ有意義な時間が過ごせました。

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大繁盛なヨーヨー。

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目の前で焼いて売る鮎の塩焼きも好評でした。

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舞台では、地域の方たちを中心に組織された和太鼓チーム、ブラジル音楽、沖縄音楽などが圧巻のパフォーマンスを繰り広げました。京都精華大学からも、フラメンコ同好会と、ティクタクティクタンというバンドが出演し、会場の雰囲気を盛り上げました。

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高く組まれた櫓の上で生演奏される宇津の里音頭。櫓を囲んでの大踊りでは、私たち学生も加わり、踊りの輪が大きく大きく広がりました。

まるで貸し切りのように頭上に展開される花火が、夏の空を美しく彩り、参加者はみんな歓声をあげて楽しみました。

今年は開催時間が延び、かなり遅くまで片付けが終わりませんでしたが、みんなの顔はどこか晴れ晴れとしていました。

高齢化の進む地域では、祭りの維持や保存が大きな課題になっています。準備や運搬、祭り当日の運営など、私たち学生が役に立てることを積極的に見つけて、これからも地域の人たちみんなが楽しみにしている「夏祭り納涼の集い」を、さらに大きく広げていくために力をつくしたいと思います。